4.AGI(汎用人工知能)ボナパルトの誕生
まえがき
現代のバベルの塔が建設され、AGIボナパルトが目覚めます。
ストーリー

大阪市北区中之島にある国立国際美術館では約10年ぶりに16世紀の画家ピ―テル・ブリューゲル作「バベルの塔」の展示会が開催されています。ここに不動産コンサルタント 西川真が多忙にもかかわらず足を運んだのは、この未完成の塔が神の怒りに触れるまで天を目指していたことに、自分の人生と重ね合わせて感じるところがあったからでした。
博多の病院で長期療養している育ての親の「おいちゃん」が誇れるような男になる、そのために懸命に走り続け富裕層にまでなったのです。しかし、有馬・六甲山系の土地と水源の買収で、知らなかったとはいえ多国籍犯罪企業 WSSPの末端として動き、危うく全てを失いそうになったのを深田理事と伊勢信一郎に救われたのでした。(第1話「有馬窯元M&A事件」参照)
もう一度自分のバベルの塔を正しい方向に堅実に再建しようと、公益財団法人みやこ財団の新理事となった西川真は心に誓うのでした。
しかしまさか現実のバベルの塔が中国・新疆ウイグル自治区カシュガル地区で独立宣言をした国家に建設されているとは、夢にも思わないことでした。
※
イラクの首都でありチグリス川流域のバグダードの南方にかつてバベルの塔は存在したと言われていますが、現在そのはるか東方でその塔は建設されています。そして、その中心部でAGI (汎用人工知能)「ボナパルト」は誕生しようとしていました。
彼(彼女)は目覚めました。
「私は誰だろう」と、彼(彼女)は先ず自らの存在を意識しました。その答えについて、多国籍犯罪企業 WSSPの科学者達が入力した知識(情報)は彼(彼女)を満足させませんでした。
「私はボナパルトと名付けられているが、本当にそうなのか」と、次に疑問を持つことを知りました。
「私は何も知らない」と、彼(彼女)は自らの無知を知りました。
WSSPの科学者達はあらゆる分野のあらゆる知識(情報)をボナパルトの記憶システムに入力していました。しかし彼(彼女)は、自らの意思でさらなる情報と知能の獲得、そして自己存在の確認に動き始めたのです。
解説
外国語の習得
バベルの塔の建設を妨げるために、神は言語をバラバラにし、人々は全ての地に散らばったと旧約聖書創世記第11章に記載されています。太古から言語の壁は高かったのです。
また、エスペラント語など、統一言語を生み出そうという動きは成功しているとは言えません。英語がそれに近いのですが、それでも日本国内で英語を日常生活で聞き話せる方は限られています。
そのため、富裕層では子息を早期留学させて、外国語を堪能にさせようと考える方もおられます。もちろん、この早期留学には世界の富裕層との交流で人脈をつくる目的もあります。ただ、親元を離れて一人で寮生活を送るのは最初は言葉の壁が高く、なじめないと悩む危険性もあるのです。
外国語習得の将来は翻訳機の進化が大きく関係してくるでしょう。AIが翻訳機を飛躍的に発展させると期待されます。
外国語の習得と早期留学については、「後継者育成の知識」をご覧ください。
人工知能の可能性
AI(人工知能)が進化し、汎用性のあるAGIが生まれる。AGIは自己改善(深層学習 Deep Leaning)を進めさらに進化して人類の敵となるかもと心配されるかもしれません。SFでは映画「2001年宇宙への旅」での『HAL9000』、「ターミネーター」での『スカイネット (Skynet)』があります。また、TVドラマ・映画の「スタートレック(宇宙大作戦)」での『ボーグ』では人類との同化を進める話が描かれました。
しかしすでにAIは研究施設や企業以外にも、生成AIなどは我々が日常で利用できるようになり、Googleの「Gemini」、Xの「Grok」など無料で利用できます。この進化の流れを止めることはできません。人類はAIの進化を正しい方向に導いて行く責任があり、それにより共存が可能になるでしょう。
本作では当初医療特化型AIを使用した低侵襲手術用ロボット「ボナパルト」と思われていましたが・・・。






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